今年もまた南部3州(パラナ州、サンタカタリーナ州、リオグランデドスール州)をエキノドルスを探しに4月21日から27日まで約4000kmの距離を走ってきました。今回で5回目のウルグアイ方面の旅になりました。
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 ウルグアイ川最上流のサンタカタリーナ州を横切るペイシェ川です。
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御覧のように川縁にしか森林が残っていないようで、土地全体の99%の開拓が終わっている状況が南部ブラジルです。(写真拡大できます)
そして昨年来てから1年足らずでクリスタルだったこの川も、緑の藻が生えてきています。
水質汚染がかなり進んでいるように感じました。
恐らくここ10年で、この川にも水草が無くなってしまうのでしょう。かなり確実な予想になりそうです。
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 ペイシェ川支流の小川、竹薮の中にピグミー種(小型)のエキノドルスらしい水草を発見した。
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私の仕事助手として、同行してもらったエドワルド君には頑張ってもらいました。冷たい水の中で無心に水草を刈ってくれました、が
気候が涼しくて空気がきれいなためか、食べ物が美味しくて、彼は私の食べる量の確実に3倍はこなしていたようです。食前酒の
ワインも非情においしそうに召し上がって(糞ったれめ!)。下戸の私には、腹のたつことしきりで、体力の低下や境界型の糖尿をきにせずにはならないのが身にしみた旅でした。
片道約1800km、合計4000kmの旅、危なくて他人に運転頼めないので、私一人で6日間走りっぱなしの旅でした。
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1850年中頃から始まったドイツ、イタリアを中心とするヨーロッパ移民の時代からすでにこの辺りの植物層の研究が始まっている。
移民初期は手仕事による伐採活動であったため、開発の速度が遅く、自然が保持されていたようであるが、近年の開発は凄いの一語。
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サンタカタリーナ州にピグミーが自生するのかどうか、別種の可能性もあります。
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とくにここ50年くらい前から盛んになった果樹園芸は、平らでない部分にまで開発を延ばして山間部までが荒廃を始める。
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そのピグミーの側で流れに抵抗していたシベルスの水中葉のようです。
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リオグランデ州に入ってわき道にそれたら、道に面した湿地帯がエキノドルスの畑でした。この景色感動しました。
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そして最近20年で始まった、大豆を主体にした穀物生産。大量の農薬と肥料をつかって機械を使った農業も荒廃に拍車をかけている。
とくに大豆を蒔くときには大量の除草剤を散布して、その後で播種にかかるので、残留除草剤が雨で川に流れる。川に生えている水草など一たまりもなく消えてしまう。
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エキノドルスのそばに生えている雑草ですが、これが立派な水草のようです。
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今回走り回った99%の土地でそんな事態がおきたようで、まるで水草など見当たらないのが現実です。
幸い、山間部の小川でかろうじて生き残ったエキノドルスに会えたが、その場所とて牧場となっていて、いつ穀物の作付けが始まるかもしれない状況でした。
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地形からみて、この牧場も最近までは木が生えていたような雰囲気の場所であったが。
この場所も、すぐにでも農業機械がいれられるような地形をしているので、もしそんな事態に
なれば恐らく一回の除草剤でこの採集地も終わってしまうことが考えられる。
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同じく湿地帯に咲いていたカヤツリグサ(シベルス?)のような植物の花です。球根があってユリ科の花かもしれませんが、本当にきれいな花です。球根を少量採集してきています。
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エキノドルスというのはブラジルではシャぺウ デ コーロと呼ばれていて、薬効のある漢方植物と
されています。ただの水草ならだれも注意していないのですが、漢方効果がある、というところから
たいていの人が知っています。
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リオグランデの夕焼け、初冬の空気がすがすがしく感じられます。
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ウルグアイ川支流でリオグランデを流れるイビクイ川の景色です。
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地形的な話をしますと、これらのエキノドルスが自生しているウルグアイ川によってブラジルのリオグランデ州は
包まれる形になっています。そしてサンタカタリーナ州との州境もこの川によって分断されている位置関係のようです。
そのウルグアイ川のみにこれらの特殊な種類が自生しているのでしょう。
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牧場を流れる小川、こんな小さな川にエキノドルスが流れにそよいでいる。
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この地方の自然破壊についての深刻な話ばかりでも、飽きてしまいますので旅の楽しみでも書きましょう。
サンパウロを昼前に出発して、パラナ州の州都クリチーバ市に向かって進路をとります。今回は途中の橋で工事を
していたので、幹線道路ゆえの渋滞にあってしまい、100m程の橋の通過に3時間もかかってしまいました。
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結局クリチーバの町を通過したのが、夕刻になってしまいました。
遅くなりついでで一気にサンタカタリーナにむかって進み、午後11時にはパラナ州を超えていました。
あまり寒くなかったので、車の中に布団をしいてエドワルド君と雑魚ねになりました。勿論ガソリンスタンドでシャワーを浴びさせてもらって。
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この流れがジャカライ川、ホレマニー種らしい地下茎のがっちりした水草の川である。
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翌朝は朝から、川の探索になります。ウルグアイ川最上流のペイシェ川をもう一度確認します。以前から気になっていた草の確認をしています。
いろいろ水草が山ほどとれるのですが、ここで採集しても仕方がないので、帰りの仕事とします。
国道153号線といっても日本の田舎道と同じように、ここでもその土地で取れる産物を道端で販売しています。りんご、柿、なしなどの日本国籍の見慣れた甘い果物、今年の搾りたてのワインなども軒先に並んでいます。
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地下茎ががっちり地球を抱えていて、道具無しでは取れないような、そんなかわいいエキノ君です。
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ここも恐らく数年か数十年前までは木の生えた森だったのでしょう。
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話を本題に戻して、上の写真2枚。リオグランデ州に入った山の中の牧場で、その中を流れる小川で発見した水草自生地とその水草エキノドルス君です。ホレマニー種というのだそうです。
それまでに川を横切る度に車を降りて、水草の確認に行っては、がっかりしていたのです。この草を見つけた瞬間、
あまりにあっけない出会いだったので、口をついて出た一語が「ウェ! ここにあった!」。しかし内心「やったー! 江戸の仇 ようやく見つけた ウッヒャー!」と震える感動で大喜びしていました。
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かなり水が汚れているが、まだ化学物質は流れ込んでいないようだ。背丈の高い方のホレマニー種が生えている。私のシルエットがすばらしい!
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しかし、その川を流れる水を見てちょっと不安になっていました。 これまでエキノドルスの自生している川はたいていクリスタルの水だったのに、今回はかなり濁っていたからです。
採集するのに川に入って、またびっくり、素手で取ろうとしたら地下茎がぎっちり川底の小石をくわえていて到底指では取れない硬さだったのです。
さっそく持参の移植ゴテをだしてきて太い地下茎をきりながら採集する。こんなに地下茎の強い水草とは初めての出会いだったのです。
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サンパウロから1800km、遠くてなかなか来れない場所なので、それなりの数をエドワルドにいって取らせて、今回は丁寧に収容する。
扱い方が悪いと、持ち帰った後の傷みがひどいので注意して、濡れた新聞紙につつんでナイロン袋入れ、
酸素注入までして持参した発砲スチロールの箱に入れてゆく。
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こんなエキノさんがこの濁り水に隠れています。
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場所を確認記帳して写真撮影した後、その場を離れる。最初に発見した場所から数km走った場所で、もっと小さな小川に行き当たってしまった。
多分駄目だろうと思いながらも、川に下りてみる。水はやはり白く濁っている。じっくりみてゆくと水の中が少し緑に見える。
更に眺めていると、シメシメ、それがどうもエキノドルスの葉の色らしいのです。こんな小さな川にエキノドルス君が残っていてくれたのです。
こちらは女性的な体形でエキノさんでしょう。
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濁り水のなかでも必死に子孫を残そうと繁殖手を伸ばしているエキノさん。
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これがジャカライ川の底にへばりついていたエキノ君の勇姿です。
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一瞬自分の体内にアドレナリンが噴出してくるのを感じる。心拍数が上昇した。多分血糖値があがったのだろう。
周囲を見渡して、アレー 見られていた、牛や馬がしっかり見ていたのだ。この川は牛馬が放牧されている牧場なので、なんとか汚染されていないのだろうと冷静な観察もしている。
牧場になる前には恐らく原始林だったのだろうと思う。それでなければ、こんな小さな川にエキノのような大型の水草が繁茂して
いることはかんがえられない、という感想をもちました。
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こちらがカピバライ川の濁った流れにそよいでいたエキノさんです。
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左の写真2枚、上が最初の川の個体で、川底の砂利にしっかりしがみついていたエキノ君。
下は2番目の小川の流れに生えていて、川底からランナーを伸ばしていたエキノさんである。
明らかに別種と思える。同じ川に注いでいるのだろうが、ここが採集の面白い部分です。
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右の写真はサンタマリア川の支流です。以前、マニアの方から連絡をいただいて、サンタマリアという川にエキノがあるそうだ、という情報を
もらっていました。しかし以前のサンタカタリーナの旅から、あまり信じてはいなかったのですが、今回
の旅の感想では、やはりあまり期待できないようにも感じています。
今後、地図をたよりにじっくり周ってみたい気もしています。
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サンタマリア川の支流の様子、とても綺麗な川でした。
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右の写真がサンタマリア川支流で唯一採集したエキノです。深い緑の葉をしているのですが、なかなか難しい種類です。
これをファームでじっくり観察してみようと思っています。どういう種類なのか楽しみです。サンタマリアSPという種類であれば
楽しいのですが。
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サンタマリア川支流の川の底にがっちり根をおろして決して抜けない状態で自生していました。濃緑の種類のようです。
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またサンタカタリーナ州にかえってきてペイシェ川でウルグアイエンシスを採集します。
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一応目標とした河川を見て回り、水質汚染が原因なのか、なかなか見つけられないので今回は一応切り上げることにする。
そうと決めたら一路帰りの目標地点のサンタカタリーナ州に帰って、昨年発見しているウルグアイエンシスの場所
に戻る。この帰り道に入って、今年初めての寒波が南から我々を追いかけてくるような具合になった。
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ロタラの種類でしょうか、真っ赤です。
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いつの間にか氷雨が降り初めて、寒くなった気温と水温だったが、エキノドルスの里ペイシェ川には多分ロタラの一種と思われるこんな赤い水草も見える。
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川辺には多分月見草なのだろう、黄色のきれいな花の群落があった。
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ブラジルにも月見草があります。こちらが原産かもしれませんが。
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採集は専らエドワルド君に任せて写真を撮りにまわる。しかしウルグアイエンシスの生育状況も
気になったので、自分でも流れの速い部分で岩にしがみついた個体をとってみる。やはり根の部分が
非常に発達していて、自然の力強さを再認識させられました。
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このようなかっこうで、岩と岩の間にへばりついて生育していました。
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岩の間に生育しているウルグアイエンシスらしい水草をこれから採集にかかる助手のエドワルド君、寒くなってきています。
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流れに映っているシルエットを眺めながら、これから採集にとりかかる。
寒い風が吹いて、彼にはかなり厳しい仕事になったようですが、この採集で今回の旅が
終わる、ということで、がんばってくれたようです。
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今回の旅でようやく確実な自生場所を4箇所確認できました。
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これがウルグアイ川最上流のペイシェ川で唯一見つけられたウルグアイエンシスという種類の
エキノドルスです。大切に飼育してゆきたいと考えながら6日間に及ぶ旅を終えたところです。
2005年5月1日記述完了。
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